アンディの頭の中
ぼくは旅行が嫌い。時間がゆっくりなのが好きだし、飛行機に乗るのに3時間も4時間も早めに行かなきゃならないなんて、もうそれだけで1日だろう。自分の人生が映画みたいに目の前を通り過ぎてほしいなら旅行はいい、人生なんて忘れてしまう。
ぼくは単調さが好きだ。人が電話をかけてきて「単調さをお楽しみのところお邪魔しちゃって」と言う。みんなぼくが単調さを好きなのを知っている。(アンディ・ウォーホル『ぼくの哲学』)
なんて台詞言えるくらいになりたいな、と思う。これは、単調な毎日を本当に送っていないアンディだからこそ言える台詞だと思う。私が、単調さをたまらなく嫌ってしまうのは、きっと自分自身の頭の中が単調だからなのだろう。のんびりすることは好きなのだけれど、限られた時間を勿体無いと思って常に焦っている感じもする。
いくつかの発言や作品について知っているのみで、外側のイメージしかなかったので、アンディが何を考えていたのかということにはすごく興味があった。でも、きっと本当のところは教えてくれないのだろうな(この本も彼のアートの一種なのだろうな)、と思いながらアンディ自身による『ぼくの哲学』を読んだ。でも、書かれたことは、実際本当にアンディが考えていたことなのだろう、と思う。意外な面をいくつか発見できて、アンディをちょっぴり身近に感じられるようになった。
- 作者: アンディウォーホル,Andy Warhol,落石八月月
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1998/08/01
- メディア: 単行本
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