2012-04-01から1ヶ月間の記事一覧

サマセット・モームの『読書案内』

体調が悪く寝て過ごすことが多くなるとどうしても薄い文庫や新書しか読めなくなる。本棚にあった薄い本ということでW.A.モーム著『読書案内』を読んでみた。モームはここでとりあげる本について、第一にその書物が楽しく読めるという条件を求めた。ただし、…

赤い鳥の童話

坪田譲治編『赤い鳥傑作集』を読んだ。『赤い鳥』は、鈴木三重吉が大正7年に創刊し、一時途絶はするものの昭和11年まで続いた童話と童謡の月刊雑誌である。私は長い間絵本や童話から遠ざかっていたので、大人になった今子供向けのものを読むとどんな風なのだ…

痴呆を生きるということ

老人福祉の世界に興味を持ち、ヘルパー2級の勉強をしはじめたのはもう10年ほど前になる。10年前、祖母に見られるようになったもの忘れの症状が、老人福祉の世界に興味を持ったひとつのきっかけだった。現在、10年前は祖母より元気に見えていた祖父は病院に入…

三歳児神話

最近香山リカ著『貧乏クジ世代―この時代に生まれて損をした!?』も読んだが、香山リカの著書には、そのとき気になっている事にぴったりのタイトルのものが多いなと思う。 今回読んだのは『母親はなぜ生きづらいか』。タイトルから想像していた現代の母親の…