2007-10-01から1ヶ月間の記事一覧

仕事を休んで…

京都百万遍にある知恩寺の古本市に行ってきた。日曜まで開催しているのだけれど、初日に行きたくて仕事を休んだ。仕事を休んだ甲斐あって、前から欲しいと思っていた本をたくさん安値で購入することが出来た。古本にかけられているシートが営業開始時間きっ…

Le Rayon vert

エリック・ロメール監督の『緑の光線』を観た。彼の「喜劇と格言劇集」第四作である。エリック・ロメールは他の作品を何作か観て好きになった監督だけれど、この映画の前半部は観るのを苦痛に感じすぎて途中で観るのを止めようかと思ったほどだった。気持ち…

障害者の就労

障害者の就労を支援するため、厚生労働省が来年度(2008年度)からハローワークに専任職員を配置するという記事が新聞に掲載されていた。これら就労支援コーディネーター(仮称)には企業の人事経験者らが数百人配置されるようだ。私は福祉系の職場にいたこ…

パワナ*1

アメリカの歴史を語るうえで、捕鯨の歴史を抜きにすることは出来ないということは、巽孝之の『恐竜のアメリカ』 や『「白鯨」―アメリカン・スタディーズ』を読んで知った。捕鯨業は、19世紀半ば、石油の開発によって鯨油の需要が落ち込むまでの一時期、アメ…

発禁書

フェリクス・ガタリが編集代表と発行人を努めた雑誌『ルシェルシュ12号−30億の倒錯者−同性愛大百科』は、1973年4月、フランスで発禁処分となった。この号には、ミシェル・フーコー、ジル・ドゥルーズ、ジャン・ジュネ、ジャン=ポール・サルトルといった有名…

ウィーンのカフェ

今、一般的な喫茶店*1で珈琲の値段は、安いところで300円、高いところで800円、平均550円といった感じだと思う。私は、その安いほうの喫茶店にも最近行っていなくて、180円ほどで珈琲を飲むことが出来るチェーン店を専ら利用している。今でこそそうだけれど…

天使のささやき

『天使のささやき』は、植島啓司の宗教にかかわる論文を集めた本だ。グレゴリー・ベイトソンとマーガレット・ミード、ハンス・ベルメール、リチャード・マーティンなどの本、写真集から引用された天使的な写真・図版もちりばめらている。「善悪の一つの彼岸…

深夜バイト

昨日は、早朝バイトについて書いたので、今日は、深夜バイトについて書きたいと思う。私がした深夜のアルバイトは、24時間のレストラン。夜の10時から朝の6時までの勤務だった。深夜バイトは、昼よりも時給がよいので、同じ時間を使わなければだめなら、絶対…

コンビニ店員

アルバイトとして、ポピュラーなものは、コンビニとファーストフード店だと思う。これは、皆が憧れるというよりは、近所にあって、割と頻繁にアルバイト募集をしているし採用されやすいから、だと思う。私は、ファーストフード店のアルバイトはしたことがな…

祇園祭月鉾のカメ

鶴岡真弓は、ケルトの装飾芸術に関する本を数多く著しているけれど、『装飾する魂』は、主に日本の文様芸術について世界各地の文様芸術と比較しながら書かれた本だ。渦巻、鳳凰、唐草、桜、水、蝶、龍、縞…と、15のモチーフをテーマに、それらが何を象徴して…

家庭教師

昨日に引き続き仕事シリーズ。「家庭教師」について書いてみたい。この仕事も、昨日書いた「テープ起こし」ではないけれど、私の場合、全て知人の紹介だ。今まで、4人の子の家庭教師をさせていただいた。「家庭教師は、子供の親に仕える身でありながら、子供…

テープ起こし

私が今までしてきた様々な仕事を思い出し、それぞれについて思うことを書いてみようかと思う。今現在、単発で引き受けている仕事がちょうどある。それは「テープ起こし」。ということで、この企画の栄えある第一回目テーマは、「テープ起こし」に決定。イン…

20世紀の画家たち

20世紀は、大量殺戮・戦争の世紀であった。徐京植の『青春の死神』は、20世紀前半、世界戦争の真っ只中に生きた画家31人の物語。とりあげられた何れの絵にも戦争の影と画家の戦争に対する態度が色濃く反映されている。ピカソの「ゲルニカ」やパウル・クレー…

少女の日記

矢川澄子著『アナイス・ニンの少女時代』を読んだ。アナイス・ニンは、ヘンリー・ミラーの恋人だったり、アントナン・アルトオを夢中にさせた美女ということで興味を持ち、『近親相姦の家』や『小鳥たち』を買って持ってはいたのだけれど、結局読まないうち…

のらくら者たち

フェリーニの『I Vitelloni 青春群像』を観た。30歳近くになってもぶらぶらしている5人の男(と彼らをとりまく人々)の物語である。1953年作品で、フェリーニの実質的なデビュー作ともされる作品のようだ。冒頭部分では、派手好きのフェリーニも、初期はこ…

ジュニア向けの本

30歳も間近だけれど、岩波ジュニア新書『砂糖の世界史』を読んだ。著者は『路地裏の大英帝国』『洒落者たちのイギリス史』等を書いた川北稔だ。岩波ジュニア新書であっても、気になる人が書いているとつい買ってしまう。ちくまプリマーブックスも10代向けに…

四天王寺のカメ

四天王寺の古書市に行った。はじめて行ったから常にそうなのかわからないけれど、規模がちょうどよくて良いな、と思った。下鴨神社の古書市などは、出店数が多すぎて全部みるのに疲れるけれど、今回の四天王寺の古書市は、全店じっくり一回まわって、もう一…

料理のうた

見事なモカの樹の茂るかぎり、 木の実がパチンと音をたて、 珈琲挽きがうごいている間、 銀製の器から 湯気をたてた流れがすべり、 支那の陶器が 黒い潮をうけとめている間、 珈琲が、ブリテン島の妖精に 親しいものである間、 芳香の流れが 下れた頭を元気…

死体本

タイトルに死体という言葉がはいった本を二冊続けて読んだ。布施英利著『禁じられた死体の世界』と原克著『死体の解釈学』。布施さんは、美学への関心から解剖学の世界にはいったちょっと特異な人だ。 「死体は怖くない」「現代という社会は、死体を真正面か…

ブルーエット人形

白水社の文庫クセジュシリーズは、情報がふんだんに盛り込まれていて教科書的なので、何かについて調べたい時、とても参考になる。ただ、読み物としては、教科書がそうであるように、事実の羅列が続く部分が多く、余程そのテーマに関心がなければ読んでいて…