2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ふたりのこいびと―シャンソンと料理

料理・食の描写が上手い多くの作家の中で私が食の好みが合いそうだな、と思っているのは2年ほど前に亡くなったシャンソン歌手の石井好子だ。彼女の歌も好きなら人となりも好きでエッセイも何冊か読んでいる。この度読んだのが「ふたりのこいびと」。読みなが…

子どもと教育とベンヤミン

ヴァルター・ベンヤミン著、丘澤静也訳『教育としての遊び』は、特にこれから子育てを経験するにあたって手元に置き何度でも読み直したい本だ。私がかつてその文章と出会うことが出来たことをこの上なく幸福なことと思い、もし若い人に読むことをすすめるな…

ハーシーチョコレートと大恐慌

2月、バレンタインデーのある月だ。寒さが身に凍みる時節だけれど、冬は製造・管理・味、どの面から言ってもチョコレートに一番ふさわしい季節だ。というわけで、ティータイム・ブックス編集部編『チョコレートの本』を読んでみた。チョコレートの歴史から科…

フィオリーレ観賞メモ

タヴィアーニ兄弟の映画『フィオリーレ-花月の伝説』を観た。日本で入手できる彼らの作品でまだ観ていないのは『グッドモーニング・バビロン』のみとなってしまった。『フィオリーレ-花月の伝説』の舞台は『サン・ロレンツォの夜』と同じく彼らの出身地であ…