2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ベロックの映画

観てしまうのがもったいないと思っている映画や、読んでしまうのがもったいないと思っている小説や漫画があるのだが、その中のひとつであったルイ・マル監督『プリティー・ベビー』をついに観た。1910年代のニューオーリンズの娼館が舞台で、それだけでも当…

リベラーチェの功績

川本三郎著『本のちょっとの話』を読んで得た一番大きな収穫はリベラーチェという人物を知ったことだ。私は、1950年代に非常に興味を持っているので、この時代の特にアメリカに関する本や映像には出来る限り触れてきたつもりだったのに、当時人気者であった…

電子辞書ももっている

金井美恵子は、1987年に岩波市民セミナーで三日間にわたる小説論の講義を担当したらしい。その内容は金井美恵子『小説論−読まれなくなった小説のために』で確認できるのだが、金井氏が岩波市民セミナーの講師をしたことがあったなんて意外であった。今後もそ…

古書好きにオススメ

『チャーリング・クロス街84番地』は古本や古書店好きに是非ともオススメしたい映画だ。アメリカに住む作家の女性ヘレーヌとロンドンの古書店で働く人々が、ヘレーヌによる古書の注文をきっかけに、手紙や贈り物のやりとりを頻繁に行うようになり心を通わ…

ちょっとかわいい魯庵先生

鴻巣友季子著『明治大正翻訳ワンダーランド』は、今ほど外国の情報を入手しやすくなかった、そして読者にも外国に関する知識がそんなに浸透していなかった明治大正期、翻訳家たちがどのように外国語を日本語に翻訳したのかについて多くのエピソードが詰めら…