Anchors Aweigh
中学・高校時代、ミュージカル映画が大好きだった。その頃、日本で公開されているMGM黄金期のミュージカル映画の大半は観てしまったので、最近でミュージカル映画を観たといえば、ウディ・アレン監督『世界がアイ・ブ・ユー』とフェデリコ・フェリーニ監督『ジンジャーとフレッド』くらい。ミュージカル映画が流行っていた時代へのオマージュ的な作品だ。こういう映画界の巨匠がミュージカル仕立ての作品を撮っていると、「やっぱりみんな実はミュージカル好きなんだ!」とちょっと嬉しくなる。
ミュージカル映画の魅力とみどころがよくまとめられているのが『ザッツ・エンターテイメント』という映画で、私はこれと柳生すみまろの『ミュージカル映画』をバイブルとし、ミュージカル映画をたくさん観た。いくらミュージカル映画好きの私でも、大人になった今ではそんなに暇でもないので、ほとんど娯楽的要素のみと言ってもよいミュージカル映画を優先的に観る気にはあまりなれない。誰かにミュージカル映画を薦めるとしたら、薦めたい作品は数々あるけれど、私はこの映画をまず先にみることをお薦めし、その中で好みのものを自分で選んでもらうことにしている。
この『ザッツ・エンターテイメント』に紹介されていたミュージカル映画で、私がミュージカル映画好きだった時代にどうしても入手出来ず、観ていなかったのが、ジョニー・シドニー監督『錨を上げて(Anchors Aweigh)』。これをついに観た。ジーン・ケリーが「トム&ジェリー」のジェリーと一緒に踊るシーンがあるので、どんな流れでジェリーと踊ることになるのかずっと気になっていた。この映画のタイトルであり、テーマソングでもある『錨を上げて(Anchors Aweigh)』は聞きなれたアメリカ海軍の軍歌だ。人種差別的発言が多かったフランク・シナトラがジーン・ケリーと共に主演だし、映画の中でのWASP以外の人々の描かれ方についてなど、いろいろ突っ込んだほうがよいかもしれない部分も多い映画なのだけれど、それでも、ジェリーとジーン・ケリーのダンスシーンはやはり傑作。ジーン・ケリーが少女と踊るシーンも可愛く楽しかった。
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