フラナリー・オコナー

フラナリー・オコナーってどんな人だったかな」と思いながら読んだジュヌヴィエーヴ・ブリザック著フラナリー・オコナー 楽園からの追放』フラナリー・オコナー(1924−1964)は、難病のため三十九歳で世を去ったアメリカの作家だ。この本には、彼女の半生と作品について書かれたいるようであったけれど、著者が語っている部分や作品からの引用が取り混ぜられていて、完全に理解しようと思って読むとなかなか難しい本だったかもしれない。(私はそんなに気合いを入れずに読み始めたのであまり細部を気にはしなかったけれど…)訳者あとがきでも、「評伝とはかけ離れた、一種の創作とでもいえるこの本」というように書かれているのだけれど、その通りでちょっと変わった趣向の本だった。
この本から伝わってきたフラナリー・オコナーの人物像は、プライドが高くて、口が悪く、頑固で、潔癖なところもあって……という、どちらかと言えば恐くて嫌な感じなのだけれど、すごく魅力的に思えた。さっそく、『善人はなかなかいない』という作品を読んでみたくてたまらなくなっている。

フラナリー・オコナー 楽園からの追放

フラナリー・オコナー 楽園からの追放

善人はなかなかいない―フラナリー・オコナー作品集

善人はなかなかいない―フラナリー・オコナー作品集