カルスタ
しばしばカルスタと揶揄され、批判の対象になったりもしてるカルチュラル・スタディーズのこと、実はよく知らないな、と思い、マンガ版の入門書『INTRODUCING カルチュラル・スタディーズ』を読んでみた。訳者によるあとがきで推薦されている多くの本の中には、今まで私が読んだこともあるものも少なくなく、私が興味を持っているメディア論、芸術論、ジェンダー論、サブカルチュア論ほか様々なものが含まれるということが読んでみてわかった。どうやら、その名が示すとおり、文化一般に対する研究のことを指すようで、そもそも「文化」からして定義が難しいのだから、それが具体的に何を指すのか言葉で説明しようとすると、実際この本を読み終えた今でも難しい。とりあえず、本書の引用をすると「文化というのは(ほとんど)何でもありであって、カルチュラル・スタディーズは(ほとんど)あらゆる社会現象の研究ということになる!」とのこと。しかし、「カルチュラル・スタディーズが定義できないからといって、それは「なんでもあり」という意味ではない。カルチュラル・スタディーズには独自の歴史があるし、独自の目的がある」ということなので読み進み、まあ大体どんなことなのか以前よりはわかった気になったのだけれど、未だ、わざわざカルチュラル・スタディーズと名付けられることの必然性についてはよくわからないままである。
- 作者: ジャウディンサルダー,ボリン・ヴァンルーン,Ziauddin Sardar,Borin van Loon,毛利嘉孝,小野俊彦
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 2002/09/01
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (4件) を見る