身近な聖人
ブッダとイエスが現代の東京で共同生活をしているという設定の中村光によるコメディ漫画『聖☆おにいさん』が人気だそうで、知人から借りて5巻まで読み終えた。ブッダとイエスのみならず、四大天使や、ブッダの一番弟子であるアナンダや守護者梵天等もキャラクターとして登場するこの漫画で、仏教やキリスト教を身近に感じることが出来たという若い人はたくさんいるに違いない。
かくいう私も、このブログでもかつて触れたことがあるが2007-11-22 - walking with my turtle、 『BROTHER SUN, SISTER MOON』という映画を観て以来、好きな聖人はアッシジのフランチェスコである。先日は、クリスチャン関連のグッズを販売している店に入り、フランチェスコのカードを各種購入してしまったし、フランチェスコ関連のものをみつけたらとりあえず購入するというプチコレクターにもなってしまっている。クリスチャンでもないのに、アイドルのブロマイドを集めるかのようにカードを大喜びで購入した後、こんなに宗教をサブカル的に楽しんでよいのだろうか、と反省したが、それでいいのだ、と思い直した。
「宗教の話はブログではご法度」であり、たしか『聖☆おにいさん』の中でもイエスの台詞として出てくるので、あまり詳しくは書かないが、宗教にまつわる物語は自分がその宗教であってもそうではなくても、面白いものである。きっかけは映画であれ漫画であれ、みうらじゅんの『仏像ロック』であれ、教会や寺社仏閣等建築物であれ、それらの物語をエンターテイメントとして消費するという立場もまたあって良いと思う。そんなに堅苦しく考えずにクリスマスを祝ったり、『聖☆おにいさん』がヒットしている日本はまだ自由だなぁ、と思ったが、同時に、実は日本人は宗教に飢えているのではないかともふと感じた。
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