エコモード

今月は猛暑の中フリマに出店し、日射病になり大変だった。それでも、自分が不要になったものを、喜んでくれる人に渡すこというのは良い気のするもので、「買われたものは今頃どうしているのだろう」と、買ってくれた人の顔と共に手放したものたちのことを思い出したりしていた。フリマで売れ残った商品のオークションへの出品手続きも済ませ、気分はすっかりエコモード。
日曜の今日、残りの時間は、鶴田静著ベジタリアンの文化誌』を読み過ごしていた。
私が小さい頃から尊敬していた人というと、ガンジートルストイチャップリン。好きで何冊も持っているのが、ソローの『ウォールデン』、そして、最近ブログにもよく書いているのがアッシジのフランチェスコだが、チャップリン以外の全員、ベジタリアンとしてこの本に登場し、彼らのベジタリアンエピソードが詳しく書かれてある。こうなったら私もベジタリアンになったほうが良いのではないかという気になる。ジョン・レノン宮沢賢治バーナード・ショーやオルコット、レオナルド・ダ・ヴィンチシェリーにピタゴラス、ヘシオドス等もベジタリアンで「へぇー、この人も!」と思いながら読み進んだ。
フランチェスコのエピソードで興味深かったのが、動物も人間と対等に扱おうとし、狼や鳥にも神の祝福が与えられるように説教したとされるフランチェスコが、動物を罰しもしていたということ。

しかしフランチェスコは蠅を毛嫌いしていたし、生まれたばかりの子羊を食べてしまった豚を呪い殺したり、ほかの鳥の食事の邪魔をするコマドリを罰として死に至らせたりもした。(鶴田静著『ベジタリアンの文化誌』)

冬に蜜蜂が飢えて死なないよう、はちみつを巣のそばにおいたり、食用の鳩を売っている鳥売りに出くわしたときには、その鳩を買いとり、すぐに大空へ放してやった、というようなエピソードとは対照的でつい笑ってしまった。

こちらのエピソードはさておき、他の思想などからも、フランチェスコはエコロジストとみなされている。1979年には、ヨハネ・パウロ2世によって「環境保護に携わる人びとの保護の聖人」ともされている。

さて、私も尊敬する人々に倣ってエコロジーをより意識した生活をはじめてみようかなと思った。

ベジタリアンの文化誌 (中公文庫)

ベジタリアンの文化誌 (中公文庫)