家と記憶

今回の地震で、家を失った人はかなりの数にのぼる。私も実家は青森なので人ごととは思えないし、関西に住んではいてもいつ家(借りている部屋)を失うかわからないという意識でずっと生きている。ただ、だからこそなのか家を持ちたいと思ったことも無く、賃…

2004年2月5日のメモ

ブログをはじめる前というのは、覚書は手書きでしていた。2004年2月5日のメモを途中で切れてはいるが、データ化しておこうと思う。 ジェントルマン・海軍・海賊=イギリス資本主義、金融資本主義の発達と不可分の関係にある。 自然誌とは「蒐集の情熱と分類…

卯月 卯花月/花残月/清和月/木葉採月/得鳥羽月 時候の挨拶 陽春の候/桜花の候/春暖の候/よい季節になりましたが 茶花 馬酔木/錨草/岩鏡/苧環/黒文字/片栗/花筏 季節の言葉 花曇り/花信/雀の子/夕桜/花影/雉笛

AIDS and Its METAPHORS

病気を罰と見た昔から、隠喩はある種の病気に(根深い不安を代弁することによって)スティグマを押し付け、さらにすすんで、病気の人々にもスティグマを押し付け続けてきた。病人にとっては病気そのものがすでに耐え難い重荷であるのに、さらにこの病気にな…

弥生 桜月/花月/花見月/桃月/夢見月/早花咲月 時候の挨拶 早春の候/春暖の候/春分の候/日増しに暖かになりますが 茶花 黄梅/連翹/万作/木瓜/菜の花 季節の言葉 麗か/長閑/霞/柳の鬘/朧/摘草

HOUDINI

アメリカでスピリチュアリズム(心霊主義)全盛の20世紀初頭、にせもの霊媒師が数多く存在し、多くの人々が食いものにされていた。そんな中、いんちき霊媒師を撲滅すべく敢然と立ち上がった男がいた。奇術師としてのヨーロッパ巡業先で最愛の母を亡くし、そ…

ジャック・リゴー

「驚くほどハンサムで、すこぶる洗練された服装、非常に神秘的な身ごなしだった」(ジョルジュ・リブモン=デセーニュ) 「シャトーブリアンやコンスタンにつながる憂愁の色を漂わせたダンディ」(ピエール・ドリュ・ラ・ロシェル) 「グループ一のハンサム…

旭太郎とは?

手塚治虫、小松左京、松本零士の三氏が大絶賛、日本のSFストーリー漫画がこの名作からはじまった、とあっては是非とも読んでおきたくなる大城のぼるの『火星探検』だが、読もうとして驚いたのは、この作品、旭太郎が原作ということだった。旭太郎とは実は…

睦月 初春月/初空月/霞染月/早緑月 時候の挨拶 新春の候/迎春の候/初春の候/お健やかに新春をお迎えのことと存じます 茶花 寒椿/葉牡丹/乙女桜/南天/鶯神楽/待雪草 季節の言葉 春光/独楽/福引/春駒/子の日の遊

滋賀のオリエント急行

実家に帰省するため、年に2回ほど寝台特急『日本海』を利用し10年ほどになる。B寝台しか利用したことのない私の目下の目標はA寝台を利用することだ。そんなに金額は違わないのに、ついつい切符購入段階になると安いほうを選んでしまうのだが、次こそは、と…

エコモード

今月は猛暑の中フリマに出店し、日射病になり大変だった。それでも、自分が不要になったものを、喜んでくれる人に渡すこというのは良い気のするもので、「買われたものは今頃どうしているのだろう」と、買ってくれた人の顔と共に手放したものたちのことを思…

聖と怖

1947年公開、イギリス映画『黒水仙 Black Narcissus』を観た。ルーマー・ゴッデンという人の小説の映画化らしく、 『王様と私』でおなじみのデボラ・カー主演、監督は『赤い靴』で有名なマイケル・パウエルとエメリック・プレスバーガー。ヒマラヤの奥地に赴…

身近な聖人

ブッダとイエスが現代の東京で共同生活をしているという設定の中村光によるコメディ漫画『聖☆おにいさん』が人気だそうで、知人から借りて5巻まで読み終えた。ブッダとイエスのみならず、四大天使や、ブッダの一番弟子であるアナンダや守護者梵天等もキャラ…

SUNNY SATURDAY

気持ちよく晴れた土曜日。久々に、何も予定をいれていなかった日なので、家の掃除を3時間ほどしました。「しばらく忙しくて何もできていなかったな、やれやれ」などと、ひと息ついて暮しの手帖社『暮しのヒント集』を読みました。ぱらぱらと時折開いてそこに…

偶然のチカラ

人生いかに善く生きるべきかというよりは処世術が書かれた哲学書よりも簡単でわかりやすい、それでいてちょっと読むのが恥ずかしいような本がある。この類の本には悩み多き時代に結構お世話になり、大体書かれてあることが予想できるようにもなったので最近…

最近ジャケ買いした漫画

昨日に引き続き漫画の感想。得松ショージの『錬夢術遊戯』を読む。この方のことは全く知らなかったが、ジャケ買いというか、表紙とタイトルを見ただけで絶対私好みなので購入した。イタガキノブオとか鴨沢祐仁とか和田誠とかそのあたりの系統の人かなと思う…

両親世代

職場で両親と同世代の人と知り合うと、大抵の場合可愛がってくれるし、こちらとしても何となく安心して接することができる。過去の職場で大変お世話になった上司もやはり母と同年齢で、ほかの人に申し訳ないくらい贔屓してくれたし、先日もたまたま父と同じ…

古本本

しばらく本をほとんど読まない日々が続いており、久々に新書を読んだ。大阪の古書店を巡るため京都から向かう京阪電車の車中で読んだのが山本善行著『関西赤貧古本道』。著者の山本善行氏はこの本が発行された2004年にはまだ古本屋ではなかったけれど、昨年…

今年の目標【現実生活用】

久々のブログ更新。年が明けて、このブログももう3年近く続けていることになる。マイペースに飽きずに続けられるブログは飽きっぽい私にも合っているのかもしれない。時々、一番最初の日記や最初に書いたプロフィールを見直すけれど、今のところ書き始めの頃…

アルバムに登場するということ

人間が「出会う」ことは、相手のアルバムの中に登場することなのだという、そんな当たり前のことを感動的にみせてしまう素晴らしい構成になっている。(伴田良輔著『奇妙な本棚』) 伴田良輔著『奇妙な本棚』の中で、ピエール&ジルの本を評した章の一部分だ…

完璧なヒロイン:山脇道子

1919年、建築家ヴァルター・グロピウスがワイマールに興したバウハウスは、1933年、ナチスによって閉鎖されるまでのわずか14年間に、クレーヤカディンスキーなど錚々たる講師陣を揃え、モダンデザインに多大な影響を及ぼすことになる思想を形成、また全世界…

レーモン・クノーと月影先生

昨年、ちょこっと翻訳の授業を受けていた時期がある。『地下鉄のザジ』のレーモン・クノー著『文体練習』を読んで、その時のことを思い出した。主人公が<I>(私)である英文を渡されて、その「私」がどのようなキャラクターなのか、老紳士なのか、主婦な…

話すのが苦手な人のための英検準1級二次試験対策

先月、英検準1級に合格しました。一度面接試験で落ちているので、二度目のチャレンジでした。英検は面接試験があるだけに、会話が苦手な私にはTOEICでハイスコアを記録するよりハードルが高く感じられていたので、ひと安心です。 準1級の二次試験は、四コマ…

すてきなホーム暮らし

雑誌サプライズを読み、城夏子という作家のことを知った。サプライズは、度々私の好きな森茉莉の特集を組んでいる雑誌なので、そこで紹介されている人や本には信頼をおいている。そこで、城さんの文章を読んでみたくなり、サプライズの編集者である早川茉莉…

最初のサイボーグ・デバイス

携帯電話を持ちはじめてから腕時計を新しく購入することがなくなった。たまに、仕事や試験で携帯電話ではなく腕時計しか使用できない場合にだけ、古い腕時計を装着しているが、長瀬唯の『腕時計の誕生』を読んで、久々に気に入る腕時計を購入したい気になっ…

手元に置いておきたい「本」

植物好きが高じて今や研究者の如くに日々野山に行き、そこに自生する植物の調査をしている母と、最近たまに一緒に植物の観察をしている。普段ドライブしながら「きれいね」と言うだけで通り過ぎている野山でも、個々の植物に注目してみると、時間帯や場所を…

「主よ人の望みの喜びよ」の人

今年は、1859年にアンリ・デュナンが赤十字の思想を提唱してから150年目のようで、郵便局ではその記念切手が販売されており、原宿表参道などでもキャンペーンが行われたようだ。 日本赤十字社の名誉総裁は美智子皇后なのだが、皇后の良き話相手であった精神…

不思議な二人

山口小夜子は、パリコレにアジア系として初採用された国際的モデルで、日本人形のような黒髪とミステリアスな雰囲気が一度見たら忘れさせない存在感を持つ。最近(といっても2007年)亡くなったので、今後なかなかみつけられないかもしれない、と思って購入…

祖母への葉書

青森新町の戦前の絵葉書を手に入れた。古本屋では昔の絵葉書、地図なども取り扱っているところが多く、古書市でも本ではなくこれらのみを目当てに来る客もいるのだけれど、私にとってこのような紙ものコーナーは、一枚一枚絵柄を確認していたら時間がいくら…

お得意さんへの昇進

前に日記を書いてから3ヶ月も経ってしまい、ログイン時のパスワードも忘れかけておりました。今まで本か映画の感想がほとんどでしたが、今日は日記らしい日記を書きたいと思います。 昨年、すごく行動力のある人と知り合い、その人の話を聞くにつけ、「これ…